フェルメール 光の王国展
土曜日、実家に帰る道すがらに前売りを買っていたフェルメール展を見ようと、美術館に立ち寄りました。
美術館とか博物館の類が大好きな私。
久々の美術館はやっぱり和みますー。
3時過ぎに行ったのですが、やたらと車が入っていくので混み込みなのかと思えば、美術館ホールの方のイベント(なにかの舞台みたいでした)目当てのお客さんたちだったみたいで、フェルメール展の方は人もまばらでした。
今回も音声ガイドを借りてゆっくりと見ましたよ。
音声ガイドは小林薫さんと宮沢りえちゃん。
そして、音楽は久石譲さんとなんとも豪華です。
小林さんの声がシブくて、しびれました。(笑)
さて、今回の展覧会はフェルメール全37作品のリ・クリエイト作品を一堂に展示したもの。
というわけで、本物は一枚もありません。
でも、リ・クリエイト作品と侮ることなかれ。
最新のデジタルマスタリング技術を駆使して、現存する姿ではなく、フェルメールが描いた当時の色調とテクスチャーを推測して、原寸大かつ所蔵美術館と同じ額装をした、という、凝りに凝った贋作なんです。
世界中の美術館に散らばっているフェルメールの作品を一堂に見られるなんて、こういうことでもなければ叶わないわけで、それだけでも、一見の価値はありますよ。
大体、絵画の専門家でもない普通の私からしたら、どう見ても本物ですってば。
見るまではリ・クリエイトだからそれほどでもないのかなーという気持ちもありましたが、一旦目にすると、そんなことが気にならないぐらい引き込まれちゃいました。
いやはや、最新の技術って本当にすごいのね。
ま、元を正せば、フェルメールの作品にそれだけ人を惹きつける力があるんでしょうけど。
実はあまりこの人のことを知らなかった私。
作品もかの有名な『真珠の耳飾りの少女』ぐらいしか知らなかったんですけども、この人自体が謎に包まれてるんですね。
彼を知る手掛かりになるであろう手紙類が一切発見されていない、という。
フェルメールが生きた当時、手紙ぐらいしか通信手段がなかったことを考えると、どんなに筆不精な人でもまったく手紙を書かなかったなんてことはないだろうし。
そういえば、この人43歳の若さで亡くなってるんですが、生前15人の子どもをもうけ(うち4人は早逝)、亡くなるときには11人の子どもと多額の借金を残した、と。
ってことは、残された奥さんが怒って手紙を全部燃やしちゃった、とか!?
なーんてことをちょっと考えて、おかしくなってしまいました。
そうそう、この展覧会、カメラ撮影OKでした。
そこも本物の絵画だとできないことですねー。
フェルメール作品の舞台となった画家のアトリエも再現されてて、『手紙を書く女』と同じ構図で撮影できるコーナーもあり、私もパシャッとやってみました。
もちろん、『真珠の耳飾りの少女』も写したよ。
↓は買ってきたポスカを撮影したもの。
『真珠の首飾りの少女』。
『ヴァージナルの前に座る若い女』
この2点は彼の娘のエリザベスがモデルみたい。
彼女は他の絵画にも描かれており、衣装や赤いリボンも同じだったりします。
自分の子どもの中でもお気に入りのモデルだったんでしょうね。
『窓辺で手紙を読む女』
光の粒を自在に操り、時を止めることに成功した、と言われるフェルメールの最初の成功作。
展示室の入り口近くにあった作品。
『聖女プラクセデス』
こういう宗教画やそれより一段教養の必要な歴史画と言われるものもフェルメールは手掛けたそうです。
この展覧会、9月1日まで開催していますので、興味を持たれた方は是非足を運んでみて下さいね。