Secret GardenⅡ

アンティークや可愛いもの、そして奈良とつよしくんが大好きです。

リヒテンシュタイン〜華麗なる公爵家の秘宝〜

3連休最終日はお友だちさんと美術館に行ってきました。
5日から公開中のリヒテンシュタイン〜華麗なる公爵家の秘宝展〜を見るためです。

(↑はルーベンスの娘で12歳で亡くなったクララ・セレーナ・ルーベンスが5歳の時の肖像。)

リヒテンシュタインは世界で6番目に小さな国ですが、リヒテンシュタイン侯国の国家元首であるリヒテンシュタイン家は、英国王室に次ぐ世界最大級の個人コレクションを所有しています。
その総数は、世界最大級のルーベンス・コレクションをはじめ、絵画だけでも1,600点、その他美術工芸品や武具などを合わせると約30,000点にも及ぶと言います。
その秘宝はリヒテンシュタイン家の「夏の離宮」に保管されており、2004年にその一部がウィーンの「夏の離宮」で公開されるようになりましたが、展覧会としては、1985−86年にニューヨークのメトロポリタン美術館で開催された大規模コレクション展の他にはほとんど例がなく、もちろん日本では今回が初公開。

「夏の離宮」まで行っても一部しか見られない貴重な秘宝の中から、ルーベンスやラファエッロ、レンブラントなどの巨匠の名画を見られるとあっては、行かないわけにはいきませんよね。

音声ガイドのナビゲーターは大地真央さんということで、今回は音声ガイドも迷わず借りました。
所々絵画の人物やリヒテンシュタイン家の元首に扮した台詞があったり、パネルに書かれてない細かな情報も聞けて、これは借りて正解でしたよ。
本展テーマ曲、牛田智大「遥かなる時をこえて」を聞くことも出来ます。
これから行かれるという方にはぜひ音声ガイドをお勧めしますー。

会場内は豪華絢爛という言葉がまさに相応しい秘宝の数々で、鳥肌がゾクゾクと立っちゃいました。
お友だちさんとは現地集合だったのですが、私の方が先に着いたため、まず1人でぐるっと見て周り、そして、お友だちさんと合流してもう1回見たので、かなりじっくり堪能することが出来ましたよ。

後で、気に入って買い求めた絵のポスカはこんな感じ。

アンソニー・ヴァン・ダイクの「マリア・デ・タシスの肖像」。
タシス家はヨーロッパで始めて郵便制度を確立させた家で、当時の郵政事業を一手に担っていたそうです。

フリードリヒ・フォン・アメリングの「夢に浸って」。
こちらは展覧会には展示されていませんでしたが、この女性の眼差しに惹かれました。
実物を見たかったなあ。

同じくフリードリヒ・フォン・アメリングの「マリー・フランツィスカ・リヒテンシュタイン侯女 2歳の肖像」。
こちらも実物は残念ながら見ることが出来ませんでした。
でも、このぷくぷくのほっぺといい、無垢な表情といい、可愛いですよねー。
この絵柄のミニファイルと牛皮製のマススパッドも買ってしまうほど、気に入った絵柄です。


ペーテル・パウルルーベンスの「マルスとレア・シルヴィア」。
軍神マルスがかまどの女神ウェスタの巫女であるレア・シルヴィアに恋をし、彼女に迫っているところ。
レア・シルヴィアは驚いてちょっと引き気味なんですが、間にいるのは恋の矢を腰に携えたキューピッドということで、この恋の成就を予感させる絵になっています。
後にこの二人の間に生まれる双子のロムルスとレムスがローマを建国するんだとか。
絵に込められた物語も知ると、より一層楽しめますね。


マルカントニオ・フランチェスキーニの「死せるアドニスの変身」。
アドニスの死」と連作になっている大作の絵です。
アドニスの死」では美少年アドニスがイノシシに襲われ、死に至る場面を描き、「死せるアドニスの変身」ではアドニスの死を嘆き悲しんだヴィーナスが死んでしまったアドニスにお神酒をかけると、その身体から血のように赤いアネモネが生えてきた場面を描いています。

会場ではこの他に、製作に10年を費やしたとされる貴石象嵌のチェストやぜんまい仕掛けの酒器(牡鹿に乗るディアナ)などの豪華な調度品も見られます。
3月7日まで開催とのことで、これは時間があれば、もう1度足を運びたいなー。
詳しいことは↓の公式ホームページにも載ってるので、興味のある人は見てね。
http://www.asahi.com/event/liechtenstein2012-13/