こんな絵画みたことありますか。
週末、久しぶりに県立美術館を訪れました。
今回の目的は、ホキ美術館名品展。
ホキ美術館は2010年、千葉県にオープンした、世界で初めての写実絵画が専門の美術館です。
多数の写実絵画が一堂に会した展示は、驚きと感動の絵画展として話題になり、以来、全国各地並びに海外からも多くの人々が訪れるようになり、写実絵画ブームの火付け役ともなりました。
今回の展示ではホキ美術館所蔵の中から64点の名品が出展されています。
そのモチーフは人物、風景、静物、昆虫など多彩。
私が特に印象深かった絵の何点かをポストカードで購入したので、お見せしますね。
まず、ホキ展のフライヤーにも使われている生島浩「5:55」という絵画。
ポストカードを撮影すると、やっぱり絵なんだな、とわかりますが、本物を間近に眺めていると、絵と写真の境界線があいまいになり、あたかも写真を見ているかのような気がしてきます。
静脈まで透けて見える肌の質感や艶やかな髪、服のしわまでリアルそのもの。
ちなみに「5:55」というタイトルはこの絵のモデルが帰る時間が6時ということで、もうすぐ終わる時間でそわそわしているところを描いたのだとか。
そんなエピソードも面白いですね。
次は藤原修一「デルフト東門」。
風景画もご覧の通り。
水に反射した姿を含めて、これが写真ではないことが驚きです。
どうやってこの水面のゆらぎまで描いているんでしょうね。
藤原秀一「萩と猫」
画家の家の庭にある萩に猫がやって来たことろを描いたものですが、こちらも体温を感じられそうな猫に、足元の雑草に至るまで緻密に描かれています。
小木曽誠「森へ還る」。
こちらだけ撮影OK、インスタにも上げてください、とあったので本物を撮影しました。
かなり大きな絵で、存在感があります。
このほかにも定年退職間際の教師(画家の父)が教室にたたずんでいる絵は、黒板のチョークの文字や掲示板に張られたプリントまでリアルすぎて、思わず触って確かめたい衝動に。
下草に覆われた古木の絵も、どっからどう見ても写真でしたし。
ホントにどの作品も究極の写実主義という感じ。
この展示、5月9日(日)まで開催していますので、お近くの方は是非!
実物以上にリアルな写実絵画の世界を堪能できますよ。