Secret GardenⅡ

アンティークや可愛いもの、そして奈良とつよしくんが大好きです。

関口知宏のファーストジャパニーズ1

前から見たい、見たいと思っていた関口さんのDVDをア○ゾンで本を購入する際に一緒にポチっとしちゃいました。

見てびっくり、番組がOAされてから、既に5年が経ってるんですねぇ。
私ってば、そんなに長いこと見たいと思いながら、手を出してなかったのか。
関口さんの絵日記の方は、発売当初に買ってたのにね。


さて、第1巻ではかばん職人の大平智生さんを尋ねてイタリアのフィレンツェへ、そして、デザイナーの緒方信行さんを訪ねて、ブラジルのリオデジャネイロへと旅をする関口さん。
それぞれ、その地でのファーストジャパニーズになった経緯と、現在の仕事ぶりを取材します。

特にかばん職人の回を見たくて買った私としては、この回は本当にとっても良かったです。
どちらかと言えば寡黙な、いかにも職人気質な大平さんが、黙々と丁寧に、妥協することなくかばんを仕上げていく姿勢というのは、見てて本当に胸が熱くなると言うか、頭が下がる思いがしました。
安価な大量生産品が溢れる中で、真摯に物作りに取り組む太平さんの姿を見ていると、職人さんってなんて素敵な仕事なんだろうって思います。
もちろん、理想だけではやっていけない世界ではあるんですけど。
イタリアの名門かばん店「チェリーニ」で働いていてさえ、奥さんが共働きしないと家計が成り立たないそうですから、若い後継者が育ちにくいのも仕方ないですよね。
でも、そんな中、太平さんのような真面目でコツコツと仕事に取り組む日本人が職人の世界を受け継いでいくというのは、本当にすばらしいことだと思います。
大平さんが出会ったかばんが『本物』だったからこそ、彼もまたその『本物』を作り出す世界に身を投じたんですよね。

また、関口さんのために作った工房ciseiの第一作であるかばんのなんと美しいこと。
無駄のない洗練されたフォルムに最高級の皮の持つ柔らかなフォルムが関口さんの体にピッタリフィットして、これこそ一生物のかばんという出来栄えでした。
関口さんの本名である智宏と大平さんの名前の智生に共通する文字の『智』の刻印を関口さんがデザインするところも良かったです。


そして、番組の最後では、大平さんの開いた工房に、今度はまた彼の『本物』に感動した日本人の若者が、無給で大平さんのアシスタントとして働くことに。

こうして、職人の世界は細々とながらも連綿と受け継がれていくのでしょうね。

久々に、良質ないい番組を見たなあ。
これ、その後のファーストジャパニーズとして、5年後の様子も紹介してくれるといいのに。