ヴィンテージ絵本 NINE RABBITS and another その3
子どもたちはまだ窓から見ていました。
「今彼は足に草を掛けてるよ」と彼らは言いました。
「あれじゃ足りないね。彼の長い足が出てるもの」
一番小さなうさぎはこれにくすくす笑いましたが、一番年上のうさぎは「笑っちゃダメだよ。彼はベッドがない可哀想な痩せこけたうさぎなんだから」と言いました。
「草はまったくいいベッドカバーじゃないな」と彼らのお父さんは言いました。
「私のベッドには3枚毛布がある。1枚彼にあげよう」
そこでお父さんウサギはピンクの羽毛の素敵な厚い毛布を手にし、庭のウサギにそれを持っていきました。
痩せこけたウサギは突然起き上がったので、草が四方八方に散らばりました。
「おや、ありがとう」と彼は言いました。
「さて木の根にぴったりですね」
ミスター・ラビットは家に戻ったとき、微笑んでいました。
「とても素敵なことをしたわね、あなた」と彼の妻は言いました。
すると子供たちが声を上げました、
「ああ、雨が降り始めた! 顔に水滴が落ちてきて、鼻にしわを寄せたり、目を開けたり、閉じたりしているよ。 大きな赤い傘を持って行ってもいいかな?」
「それはとても思いやりがある行いね」とミセス・ラビットは子どもたちに言いました。
つづく。