Secret GardenⅡ

アンティークや可愛いもの、そして奈良とつよしくんが大好きです。

絶版絵本 いちごがなった

今日はいちごの日にちらっと載せた絵本「いちごがなった」↓を紹介しますね。

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お話は「くまのこウーフ」「こぶたのプープ」などで知られる、今や自動文学界の長老となった神沢利子さん、挿絵は田沢梨枝子さんです。

田沢さんの方は今もご健在かどうかちょっと分かりませんでしたが、1995年あたりまでは挿絵画家として活動されていたようですね。

「おおきくなったねずみ」「るすばんだきらい」などの自作絵本があります。

この絵本「いちごがなった」は神沢先生の「うさぎのモコ」をもとにした絵本です。

 「うさぎのモコ」は今でも出版されてるんですよ↓。

うさぎのモコ (ポプラポケット文庫 (001-4))

うさぎのモコ (ポプラポケット文庫 (001-4))

  • 作者:神沢 利子
  • 発売日: 2015/01/02
  • メディア: 単行本
 

 ただ、挿絵は渡辺洋二さんという人に変わっていて、田沢さんとの絵のギャップにびっくり。

「いちごがなった」はどうやらこの絵本に収録されている2話目の「いちごがうれた」がベースになっているよう。

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物語の冒頭で、ウサギのモコはお母さんに毛糸を巻くのを手伝うように言われるのですが、実はその毛糸はモコが大きくなって着られなくなったズボンをほどいたものでした。

この辺りの描写に時代を感じますね。

今ほど物が豊かじゃなかった時代には、こうやって古い服をほどいて再利用してたんですよねー。

お気に入りの物が全部小さくなっていくことにがっかりするモコですが、お母さんからはそれはモコが成長した証拠よ、と言われます。

確かにモコぐらいの年頃だと成長が早くて、1シーズンで着られなくなる服もあり、私もお気に入りの服が着れなくなったことにショックを受けた覚えがあるなあ。

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お母さんのお手伝いを終えて野原に遊びに出たモコは、金色のタンポポを摘んでつりズボン(今で言うサロペットですね)に指します。

素敵な金ボタンを見せたくて林に駆けていくと、樺の木の前でポーンと飛んだり、くるんととんぼ返りしたりしながら、樺の木に話しかけます。

でも、モコがどんなに話しかけても、当然樺の木からは返事がありません。

「ちぇっ、なんにもいわないの。かばかばかばか、ばかのき!」と樺の木に八つ当たりするモコの姿を見て、木陰から笑いながらウサギのミミが飛び出してきました。

なんにも言わない樺の木を見て、「ぼくは飛べるし、走れるし、こんな金ボタンも付けられるから、うらやましいんだろうな」というモコに対して、樺の木は「かけっこしなくても小鳥たちが来てくれるし、ハチもちょうちょも来るから楽しい」って言ってるわよ、というミミ。

ふたりが樺の木の声に耳を澄ませていると、風が吹いて、樺の木が揺れました。

「やあ、かばのき、おどってる!」と感心するモコ。

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何でも知っているミミに、「僕の今思ってることもわかる?」とモコが尋ねると、「いちごが赤くなったかな、あたしと一緒に摘みに行きたいなって、そうでしょ?」と言い当てられます。

赤く色づいたいちごをふたり仲良く摘みながら、モコが歌います↓。

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冒頭のお母さんとのやりとりでお気に入りのものが小さくなることを悲しんでいたモコですが、最後はぼくの好きないちごもミミちゃんも小さくならないよ、ぼくもいっしょと歌うところに、神沢先生の健やかな子どもの成長を願うメッセージが込められているように思います。

この可愛らしい絵柄のモコにはもうお目にかかれないので、こちらで簡単ですが紹介させて頂きました。

でもお話だけでも素敵なので、良ければ文庫本を手に取ってみて下さいね。

特に小学校低学年ぐらいのお子さんにはぴったりの本です。

 

 

追記

ENDRECHERI TSUYOSHI DOMOTO LIVE 2020のダイジェストがYou Tubeにアップされたよー!


"ENDRECHERI TSUYOSHI DOMOTO" Live Digest Movie

畳みかけるように来ますね。

こちらの円盤化も何卒よろしく。

つよしくん、ただいま絶賛制作中みたいなので、そちらも楽しみです♪