Secret GardenⅡ

アンティークや可愛いもの、そして奈良とつよしくんが大好きです。

黒井健 絵本原画の世界展 〜物語との出会い〜

またまたお久しぶりです。
っつーか、週1更新になってるのね、今。(とほほ)
相も変わらず仕事で色々、いろいろ、イロイロありまして、疲労困憊、五里霧中。
あまりに心がささくれ立っていたので、癒しを求めて、文学館に絵本画家・黒井健さんの原画展を見に行ってきました。

黒井さんは『ごんぎつね』↑、『てぶくろを買いに』、『ころわん』↓シリーズなどの挿絵で知られる方です。

私は学生の時に、白泉社から刊行されている絵本雑誌の『MOE』で黒井さんの絵に出会って、それ以来大好きなんですよ。
色鉛筆やパステルを使った、なんとも言えない暖かくて、優しい絵はいつまでも見ていたくなります。
『ごんぎつね』は教科書でもおなじみの話ですけど、黒井さんの絵と共にストーリーを追うと、切ない物語のラストに涙してしまいます。

黒井さんは2012年に画業40周年を迎えられましたが、少しも衰えないどころか、ますます円熟味を増してきたなあと。
また、挿絵を担当している物語がどれも名作なんですよね。
それは、イラストレーターを始めた頃の、たくさん描いたにも関わらず、いざ本屋さんに行くと自分が挿絵を担当した本が1冊も置いてなかったという苦い経験から、心を震わせる物語に出会いたい、そのために絵を描きたいと考えるようになったからだそうですが。
描きたいと思っても、その物語を表現するために適した画材や画法が見つからずに、何年も試行錯誤することもあるんだとか。
そうやって最善を尽くそうとするから、黒井さんの絵は見る者の心を打つんですね。

この展覧会、黒井さんの選りすぐりの原画と、娘さんでフェルトアーティストの凪さんとのコラボレーションも楽しめますよ。