Secret GardenⅡ

アンティークや可愛いもの、そして奈良とつよしくんが大好きです。

音匣

今日は1日仕事でした。(ーー;)
ここ数日ドライアイの症状が辛いというのに、ひたすらデスクワークですよ。
今晩はあずきカイロを眼に乗っけて寝なければ。(ちなみに眼に乗せるのはドラッグストアで売ってる専用の市販品で、きぃさんお手製のものと同じくレンジでチンすれば何度も使えます)

さて、本日のタイトル漢字は何を指しているか分かりますか?
これは当て字ですけど、なんとなーくその正体は推測できるかと。
そうです、これで『オルゴール』と読むんですよ。

え、いちいちまどろっこしい漢字なんか使わずに、サクッとカタカナで表記すればいいじゃないかって?
いやいや、私的拘りにより、『オルゴール』は断然『音匣』と表記されるべきなのです!
文学少女は漢字表記にも拘りがあるのですよ。

ま、それはさておき、今でこそアンティークコレクターもどき(正真正銘ではない)な私ですが、こんな趣味に目覚めるはるか以前、子どもの頃から音匣は好きなアイテムでした。
旅先のみやげ物店なんかに立ち寄ると大抵小洒落た音匣が売ってまして、そういうのを旅の記念と称して少しずつ買い集めてたわけです。
逆に言うと、そういう特別な機会でもない限り、音匣って日常的には買い求めない品じゃないですか。
結果、たまに買う音匣から流れる曲があれもこれも同じ、ということがあったりもしましたが。(^_^;)
圧倒的に多かったのがディズニーのWhen You Wish Upon A Star。
一応買うときにハンドルとか螺子を回して視聴するんですよ。
にもかかわらず、気に入って買って帰って、家にあるのと聞き比べたら、おんなじじゃないの、ということが数回。(学習能力がないのか、はたまたよっぽど好みの曲なのか)
遅ればせながらそのことに気付いてからは、気をつけて買うようになりましたが。


そんな音匣好きな私がアンティークに目覚めてから出会ったのが、Fisher Priceのオルゴール。
1930年頃に出来たFisher Price社は、現在も幼児向けの玩具などを作っているアメリカのおもちゃメーカーです。
そのFisher Priceが1960年代から1970年代にかけてよく作っていたのが、↓のような音匣。

こちらは1965年に作られたもので、木製の本体に可愛いイラストの描かれた紙が貼られています。

『Pop! Goes the Weasel』という曲が流れてきます。

こちら↓は1970年代初めに作られたポケットラジオ。

グリーンの方には『Happy Birthday』という曲が、そして、水色の方には『Pop! Goes the Weasel』という曲が。
そうです、またやっちゃったよ、同じ曲買いを(^_^;)
3体ともプゥコリンさんのところでちゃんと曲も聞いて買ったはずなのにぃ。
ま、絵柄がそれぞれ違って可愛いからいいんです。

ほっこりした動物のイラストと素朴で温かみのあるオルゴールの音色は、秋の夜長にぴったりです。

そして、『音匣』と言えば思い出すのがこちら↓の漫画。

花ゆめ系の漫画家、山口美由紀さんの短編『音匣ガーデン』は学生時代に読んだんですけど、今でも忘れられない作品のひとつです。
一言で言えばタイムトラベラーもの、なんだけど、ラストがね、すごーく切ない。
今思い出しても胸の辺りがきゅーってなる切なさなんだなー。
一緒に収録されている『チムチムチェリー』も大好きなお話でした。
でも、これ絶版で文庫化もされてないのね。(どぉしてー???)

長くなりますが、もひとつ音匣で思い出すお話をご紹介。
これは小説、しかもミステリー。

画像が出ませんでしたが、太田忠司さんの『維納音匣の謎』。
え、この漢字はなんて読むの?ですって。
ほほほ、またまた私好みの難解な漢字ですね。(笑)
これで『ウィーンオルゴールの謎』ですよ。
作家であり素人探偵でもある霞田志郎シリーズのうちの1冊。
シリーズものなので最初から読んだ方がいいと思いますが、これ1冊読んでも面白いですよ。
名探偵の素質十分のくせに、事件解決後、必ずと言っていいほど犯人側の事情を知り打ちのめされ、落ち込む主人公・志郎の姿を通して、作者の探偵とはこうあるべきだ、という持論が垣間見える拘りのシリーズと言えるかも。
ちなみに、その凡人と非凡人の境界線上で悩む志郎のイメージは作者の太田さん曰く、ウッチャンなんだとか。
言われてみれば、そういうイメージかも。
ウッチャンがあと10歳若かったら、ドラマ化できたのにー。

ともかく、秋の夜長、『音匣』の音色を聞きながら、読書というのもいいのでは?