Secret GardenⅡ

アンティークや可愛いもの、そして奈良とつよしくんが大好きです。

Tale of Tales

昨日のblogに書いたとおり、美術館へロシアアニメの巨匠、ノルシュテインとヤールブソワの展覧会に行ってきました。
このふたりはご夫婦なんですね。
ノルシュテインはアニメ作家、そしてヤールブソワは彼の作品の多くを手がけるは美術監督だそう。

展覧会のタイトル『話の中の話』(1979年)は彼の代表作であり、「歴史上、世界最高のアニメーション」に1984年選ばれました。

『映像の詩人』とも呼ばれるノルシュテインの作品は繊細な切り絵を用いて、詩的な世界を作り上げています。

ちょうど行った時間帯に『話の中の話』を含む上映会をしていたので見たのですが、どちらかといえば地味な押さえた色味の中に、叙情的な雰囲気が漂っているという感じでした。
『話の中の話』は戦争にまつわるノルシュテインの深層心理を映像化したらしく、一見整合性のあるストーリーは展開されず、不条理にも見えるのですが、なんとなく見終わった後に心に響くものがありました。
声高に「戦争はいけない!」と論じる映画より、こちらの方が考えさせられるというか、妙に印象に残るんですよね。
雪の中、青い林檎が次々と落ちてきて、埋もれていくシーンが特に印象深かったんですけど、あれはノルシュテインの深層心理の何を象徴してるのかなー。

アオサギとツル』というロシア民話に題材を得た10分ほどの短編アニメは、ツルがアオサギにプロポーズをすれば断り、アオサギがツルにプロポーズをすれば断る、という不毛な繰り返しをする2羽の鳥の様子が描かれてるんですが、人間でもありそうだなーと思ったり。

鮮やかな色彩とテンポのいい科白が展開される日本のアニメに慣れてると、彼の作品は少し物足りなく感じるかもしれません。
でも、手作り感たっぷりで見る人に色々と想起させる作品は、最近の日本のアニメには見られないものですね。

この展覧会ではノルシュテインが監督した8つの作品を中心に、ヤールブソワの手がけたエスキースやマルチプレーン(彼の作品で用いられる多層ガラスに切り絵を配置した手法)なども見ることが出来ます。
まだまだ開催してますので、興味をもたれた方は是非県立美術館に足を運んでみて下さいね。

美術館にて

右側のポストカードが『アオサギとツル』の一場面です。
真ん中はロシアのアニメキャラと言えばこの子ですよね。
不思議な生き物チェブラーシカ
ノルシュテインの手がけたキャラではないんですけど、ロシア繋がりってことなのか美術館ショップに置いてあり、ちょうど車のキーに付ける大きめの子が欲しいなと思ってたこともあり連れて帰ってきちゃいました。
今日職場の人に見せたら、「その手に持ってるのはチュッ〇チャップス?」と言われてしまったよ。(笑)
持ってるのはキノコだと思う。
左にぼんやりと写っているものについては明日詳しく説明しまーす。

今日のカード

黄色の蘭のカードは色合いが華やかなところが気に入ってます。