Secret GardenⅡ

アンティークや可愛いもの、そして奈良とつよしくんが大好きです。

隈研吾展 新しい公共性を作るための🐱の5原則

昨日は仕事の一貫ですが、県立美術館に隈研吾展を見に行ってました。

隈研吾さんは東京オリンピックパラリンピックのメイン会場になる予定の国立競技場の設計に携わるなど、現代日本を代表する建築家です。

また、本県にも縁が深く、梼原町には隈建築初の中規模木造建造物「雲の上のホテル」をはじめ、隈研吾建築が6棟あり、高知県林業大学の学長も務めてらっしゃいます。

今回の展示では、隈建築の中から特に公共性の高いものを30件選び、彼が考える建築の5原則である「孔」「粒子」「なめらかさ」「やわらかい」「時間」によって分類した上で、写真や模型とともにご本人の作品解説付きで紹介されています。

どの作品もその土地の環境と文化に配慮したデザインで素晴らしいのですが、私はやっぱり梼原町にある雲の上の図書館に行ってみたいなと思いました。

町の8割がスギやヒノキなどの針葉樹林に囲まれいることから、この図書館も木材をふんだんに使って設計されており、まさに森の中で読書しているような雰囲気を味わえる設計になっているんですって。

本好き、森好きとしては、一度は行ってみたいよねー。

あとは、熊本の醤油蔵を工場、カフェ、ショップに改装した「濱田醤油」も印象に残りました。

個人の所有している建物のリノベーションも手がけてるんですね。

熊本の震災前から少しずつリノベーションに携わっていたそうですが、個人なのであまり資金がなく改装が滞っていたところに震災が起こり、気になって連絡したところ、蔵は無事で、資金も援助してもらえることになり完成したんだそう。

ある意味、震災が起きたから完成したとも言える建物ということで、何がきっかけになるかわからないものですね。

そうそう、今回の展示ではネコの視点から都市を見直すリサーチプロジェクト「東京計画2020 ネコちゃんと建築の5656原則」も提案されています。

今、都市について何か提案するとしたら高度経済成長期のように都市を上から見るのではなく、下から見るべきだ、と。

そこで着目したのがネコちゃん。

実際2匹のネコちゃんにGPSを付けてリサーチした結果を3DCGやプロジェクションマッピングを用いて展示しています。

「密になったハコに人を閉じ込めるのが20世紀の建築だった」と隈氏が開幕セレモニー公演で語ったそうですが、コロナ禍の今、まさにそのような生活様式が人々を疲弊させていますよね。

「ネコ目線で、都市を歩き、柔らかく風通しの良い町に変える視点を」という隈氏の提案が新しい建築のスタンダードになっていくといいなと思いました。

 

隈研吾展と合わせて、梼原町モニターバスツアーも開催されるそうですよ。

私も都合が付けば参加してみたいなあ。

 

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↓は美術館入り口のベンチから見える光景。

ずいぶんと木々が紅葉してきました。

ちょっと時間があったので池の周囲をぐるりと散策。

落ちてるどんぐりを拾ったりして過ぎゆく秋を楽しみました。

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